メルトスルー　福島第一原発１号機、炉内燃料ほぼ全量が溶融

東京電力は、福島第一原発１号機について、すべての燃料が原子炉の圧力容器の底を突き抜け、格納容器に溶け落ちたとみられることを明らかにしました。
東京電力では、溶けた燃料はすべて、圧力容器の底を突き抜け、圧力容器を覆う格納容器に落ちたとみています。

原発事故以降、報道規制が続いているのでニュースの言葉選びも大変なのはわかる。
このニュースも、昨夜、ひっそりと報道されていたけど、とても大きな問題じゃないだろうか。格納容器を突き抜けた燃料は、いまどこにあるんだろう。まだ突き抜け続けているのか、それともすでに飛散しているのか。

事故直後に、
「炉建屋地下のぶ厚いコンクリートの構造物に、どんどん溶けながらめり込んでいっているので水をかけようが循環冷却をしようと炉心を冷やすことは不可能。
燃料がコンクリートをも突き破り、地下水と接触して、（超高濃度の？）汚染水が海に流れ出すことが懸念される」というのを読んだけど、これからどうなるんだろう。

おととし東京への五輪招致の演説で安部首相は
「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません」と言ったのを思い出す。

魚や野菜はもとより、福島原発から離れている静岡のお茶や、山口のオレンジジュースなど日本各地の食品からセシウムが検出されてるのに悪影響はありませんというのは信頼できる言葉ではない。統御の意味を考えてしまう。

チェルノブイリのあと、汚染食品を捨てるなら、その食品を飢餓で苦しむ人たちに送ろうというのがあった。食べられないで今餓死するより、汚染食品を食べて生きながらえたほうがいいという意見。
どこにもない正しい答えを考えるより、考えないで甘んじた方がいいのかもと思うことがある。人はいつか死ぬけど、できるなら苦しみは少なく死にたい。