覚書

3年前に辞めた職場に中庭があって野良猫が何匹か住んでいた。
このブログでもしょっちゅう写真を載せていたけど、いろいろ考えがちな仕事だったんで昼休みに毎日のように顔を出して、猫が暇そうに近づいてきたときに遊んでもらって、それが気分転換になっていた。
職場の近くは中庭以外にも10匹以上の猫がいたけど野良猫の出没場所はある程度決まっているので野良猫地図を作ったりしていた。

仕事を辞めたあとも、近くに行くたびに猫に挨拶しに寄った。今日は２匹いて、いつも猫の面倒を見ている職場の人が、ちょうどエサを片付けているところだった。世間話をついでに、他の猫のことを聞いたら、この1,2年の間に2匹は病気になって死んでしまい、1匹は行方不明だという。
探していなかったときは散歩でもしているのかなと思っていた。
知らない間に死んじゃってたんだ。

近寄ってくるときの人懐っこい声を聞くことも、ぽっちゃりしたお腹を触って幸せな気持ちになることもできないんだ。

同じときに、同じ場所にいて生きている、生きていた、ということ。それが幸せな時間だって言うことは、すごく貴重なことなんだと思った。

ネットで調べていたら、ニャンの写真と死ぬまでの経過がわかった。
地域の猫を見守っている人が病院に連れていってくれたあとの2012年８月６日永眠したということだった。写真を見ると痩せてしまっていた。７歳半。

部屋の中から「ツツツツツ・・・」と虫の声が聞こえてきた。
音楽を聴いていたり、片づけをしていたときは気がつかなかったけど、ぼっーとベッドに寝転がっていたら棚の後ろかベッドの奥か、どこかからか聞こえてくる。

鳴き声からネットで調べてみようとパソコンで検索してる間にもBGMのように間隔を置いて休んでは鳴いてを繰り返してる。風鈴の音と呼応する感じでキーボードを叩く音を止めて聴いていた。

調べていたらYoutubeで虫の鳴き声をアップしている人がいて「セスジツユムシ」という名前らしかった。
寿命が約２ヶ月。草食性。どういう経路で部屋の中にはいってきたんだろう。ここで食べるものはあるんだろうか。そんなことが気になった。