明け方、まだ空が白み始めたばかりのファミレスでそのだに会った。
ひとりでファミレスに来るやつじゃないし、こんな時間に出かけることもないはずだから、もしかしたら一緒に来たのかもしれない。
ひとりじゃマクドナルドも牛丼屋にも入れない大島をつれて3人でファミレスに入ったことを覚えてる?と聞かれた。
大島は全部母親任せで外食もしないからドリンクバーも知らない。
そのだと自分が何度もドリンクをおかわりをしてるのに、大島だけ追加料金を取られると思ったらしく空のカップを前に座っていた。
ドリンクのお替りを選びながら、席で座ってる大島を見て「何をするにも人任せなのに、いつも文句ばっかり言ってるから放っておけばいい。自分から聞くこともしないよ」とそのだは笑ってた。
後で追加料金はいらないとドリンクバーのことを教えたら大島は怒っていたけど、そのだは「わからないことを聞くことをしない自分が悪い。毎回毎回、教える義理ないし」と。
大島をからかっている時の意地悪笑顔はとても楽しそうだった。
3人で香港に行ったときにも機内食が来て、前の席の大島が「ビーフオアチキン?」と聞かれていたけど、意味がわからず無視していたみたいだった。
「こんな単純な英語もわからずに、困ったときにこっちに聞きもしないから放っておけばいい」とそのだがいうので様子を見ていたら、何度「ビーフオアチキン?」と聞いてもシカトしていたのでキャビンアテンダントはどちらかを置いて次に移っていった。
香港に着いてから「ビーフは牛、チキンは鶏だから、どちらがいいということだよ」と教えると、そのだは「教えなければ帰りも楽しめたのに」と言っていた。
怒っている大島とそのだは香港でほとんど別行動。
帰りの飛行機での機内食は「ハムオアソーセージ」だった。
大島は「チキン!」、何度「ハムオアソーセージ」と聞かれても「チキン!」。
キャビンアテンダントはどこからか鶏料理を持ってきた。
そのだは「日本語でさえ話を聞かないやつだからハムオアチキンも聞いてないだろうね。スチュワーデスは嫌な客だと思っただろうね」と笑っていた。
そんな昔話をして大笑いした。
そりが合わない二人だけど、どこか気があってるのではと思っていた。
正月にそのだが逝っていってしまったのを聞いてから、ずっと考え続けていた。
結婚後にどんどん変になっていって、隠し事が増えて少しずつ疎遠になっていった。
結婚後初めて奥さんと話した。
動物嫌いなのになんで猫の雑誌の文通欄に投稿したのか不思議だったといっていた。
結婚前日にそのだから宗教の話を知らされて、それだったら結婚しないと言ったそうだ。そのだは家族が宗教に熱心だった。
最後のころは家に戻ると部屋にこもってしまい会話もなかったらしい。
そんなこと全然知らなかった。
長い間、一番親しかった友人だった。
まだ暗いはずのファミレスは明るくまぶしいくらいの光であふれていた。
かわいがっていた子供を残していってしまったのは相当悩んだんだろうけど、楽しげに話すそのだを見て、肩の荷がおりたのかなと思ってホッとした。
ひとりでファミレスに来るやつじゃないし、こんな時間に出かけることもないはずだから、もしかしたら一緒に来たのかもしれない。
ひとりじゃマクドナルドも牛丼屋にも入れない大島をつれて3人でファミレスに入ったことを覚えてる?と聞かれた。
大島は全部母親任せで外食もしないからドリンクバーも知らない。
そのだと自分が何度もドリンクをおかわりをしてるのに、大島だけ追加料金を取られると思ったらしく空のカップを前に座っていた。
ドリンクのお替りを選びながら、席で座ってる大島を見て「何をするにも人任せなのに、いつも文句ばっかり言ってるから放っておけばいい。自分から聞くこともしないよ」とそのだは笑ってた。
後で追加料金はいらないとドリンクバーのことを教えたら大島は怒っていたけど、そのだは「わからないことを聞くことをしない自分が悪い。毎回毎回、教える義理ないし」と。
大島をからかっている時の意地悪笑顔はとても楽しそうだった。
3人で香港に行ったときにも機内食が来て、前の席の大島が「ビーフオアチキン?」と聞かれていたけど、意味がわからず無視していたみたいだった。
「こんな単純な英語もわからずに、困ったときにこっちに聞きもしないから放っておけばいい」とそのだがいうので様子を見ていたら、何度「ビーフオアチキン?」と聞いてもシカトしていたのでキャビンアテンダントはどちらかを置いて次に移っていった。
香港に着いてから「ビーフは牛、チキンは鶏だから、どちらがいいということだよ」と教えると、そのだは「教えなければ帰りも楽しめたのに」と言っていた。
怒っている大島とそのだは香港でほとんど別行動。
帰りの飛行機での機内食は「ハムオアソーセージ」だった。
大島は「チキン!」、何度「ハムオアソーセージ」と聞かれても「チキン!」。
キャビンアテンダントはどこからか鶏料理を持ってきた。
そのだは「日本語でさえ話を聞かないやつだからハムオアチキンも聞いてないだろうね。スチュワーデスは嫌な客だと思っただろうね」と笑っていた。
そんな昔話をして大笑いした。
そりが合わない二人だけど、どこか気があってるのではと思っていた。
正月にそのだが逝っていってしまったのを聞いてから、ずっと考え続けていた。
結婚後にどんどん変になっていって、隠し事が増えて少しずつ疎遠になっていった。
結婚後初めて奥さんと話した。
動物嫌いなのになんで猫の雑誌の文通欄に投稿したのか不思議だったといっていた。
結婚前日にそのだから宗教の話を知らされて、それだったら結婚しないと言ったそうだ。そのだは家族が宗教に熱心だった。
最後のころは家に戻ると部屋にこもってしまい会話もなかったらしい。
そんなこと全然知らなかった。
長い間、一番親しかった友人だった。
まだ暗いはずのファミレスは明るくまぶしいくらいの光であふれていた。
かわいがっていた子供を残していってしまったのは相当悩んだんだろうけど、楽しげに話すそのだを見て、肩の荷がおりたのかなと思ってホッとした。
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