せんこう花火

2008年8月28日
せんこう花火
いつの間にか暑さも一段落して雨が降ったり止んだり。
傘をさすのも面倒な日暮れ時、時雨に濡れながらセブンイレブンに行ったら、店の前で補助車付き自転車に乗った小さな女の子が楽しそうにひとりごとを言っていた。
昔はひとりごとを話している人は電波系が多かったけど、最近だとひとりごとじゃなく携帯で話している人が多く、な〜んだと思ってしまうことが多い。
この女の子は軒下でホバリングしてるトンボと話していたらしく、トンボに「バイバイ」と言って自転車をこいでいき、トンボも「バイバイ」というように反対側に行ってしまった。

子供の頃は、動物や植物や電車や壁、空や月とまで話をしていたけど、大人になってからは人前では話さなくなった。
もっとも、もっと年をとると、また話すようになるのかもしれないけど、そうなったら、そろそろお迎えだと思われるんだろうな。

同じトンボ(ミヤマアカネ♀)を山梨で見たときはたくさんで飛び回っていた。
東京の、それもこの時期のトンボはちょっと元気がない。逝ってしまう時間を待っているようははかなさがあってわびしい。

 風が吹いていました
 一人で歩いていました
 死に忘れたトンボが一匹
 石ころにつまずきました
 なんでもないのに 泣きました

たくろうの「せんこう花火」 を思い出した。

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